NPOミューでは、武蔵野市からの「市民こころの健康支援事業」を委託されて福祉教育の事業を小学生・中学生・高校生・ボランティア・市民など様々な方を対象に行っています。
こころの色の授業と言うのは、精神障害のある人が差別・排除されない社会を目指して行う授業で、福祉教育推進委員会というチームで行っています。(構成員:当事者・MEW職員・大学教員・一般企業社員など)
今回はドライブレクリエーション(精神障がいのある方々の社会参加の促進を目的として実施する日帰りイベント)に参加するボランティアさんに向けて、こころの色の授業を行いました。僕は会場のお手伝いと、簡単な自己紹介、見学が目的で参加させて頂きました。
こころの色の授業では、精神障がいの当事者が実体験を話す場があります。
今回話された方は、沢山の人前で話すこと、自分の病気のことを話すことさえも初めての方で、辛い過去を思い出しながら涙を流しながらも語ってくれたことに、その勇気に感動をおぼえました。僕は勇気を分けてもらった思いがしました。
これは言うべきか悩んだことなのですが、障がい者に対しての誤解や偏見、無理解や無関心を感じることは今までで何度も経験をしています。子供の頃からずっとです。妹は知的障害をもち、母は難病です。他人の責めるような言葉がどれだけ弱ってる人を傷つけるか。すべての人がそうではないとは分ってはいても、耐え難いものがあるのです。
最近、障がい者手帳を出したことで、態度が明らかに変わる出来事が、ある場所で2度もありました。公共機関での出来事だったので、3度目には投書なり、関連各所に抗議の電話をする気でいます。
今回のこころの色の授業でも、対象者がボランティア活動に関心のある方ですらも、こころを痛める一幕がありました。この授業には質疑応答があるので、どんな質問がされるかはその時になってみないと分らないのです。今回お話してくれた当事者さんは、過去を話すことで心が揺さぶられているにも係わらず、冷静に対処をされていました。
当事者にとってこころの色の授業のボランティアをするという事は、決して簡単なことではなく、勇気と覚悟が必要なのだと感じた次第です。